アルツハイマー病新薬「レカネマブ」の投与を希望する方へ

 当院では認知症鑑別診断と各種検査を行い、治療対象の方は初回投与医療機関である弘前大学医学部付属病院脳神経内科へ紹介しております。精査を行い治療対象と判断された場合、初回投与から6ヶ月間は弘前大学医学部付属病院にて投与します。以降は、当院にて投与が可能です。

■レカネマブとはどんな薬?

「アルツハイマー病による軽度認知障害(MCI)」と「軽度アルツハイマー型認知症」に対する薬です。脳のAβプロトフィブリルを減らし、アルツハイマー病の進行が遅くなることが期待されています。
 点滴で投与する薬で、1回の点滴に1時間15分程度の時間がかかります。原則として18カ月間、2週間に1回の通院が必要です。

■どのような人が対象になるの?

 対象になるのは、「アルツハイマー病による軽度認知障害(MCI)「軽度アルツハイマー型認知症」と診断された方で、以下の条件を満たす方です。
・心理検査で、適応基準を満たしている。
・MRI検査を受けられる。
・ご本人とご家族がレカネマブの副作用について理解した上で、治療を希望している。
・レカネマブに対する重篤な過敏性がない。
・脳脊髄液検査、またはアミロイドPET検査で、アミロイドβの蓄積が確認される。

■MCI(軽度認知障害)とは?

 MCI(軽度認知障害)とは、「脳の機能が正常な状態」と「認知症」の中間の段階で、認知機能に低下がみられるものの、日常生活に支障をきたすほどではない状態を指します。MCIのうちに発見し、早期に対策を行うことで改善がみられたり、発症を遅らせる可能性もあります。
何度も同じことを尋ねる、物の名前が出にくくなったなど、かかりつけ医がいる場合は、まず相談してみるのがおすすめです。当院では認知症に関する無料相談窓口を設置しておりますので、お気軽にご連絡ください。

■レカネマブ治療までの流れ

1.鑑別診断・各種検査
アルツハイマー病によるMCI(軽度認知障害)
もしくは軽度認知症であるかを確認します。
【必要な検査】
・神経心理検査(CDR、MMSE、MoCA-J)
・CT
・一般検査(採血、心電図、レントゲン)
2.MCIもしくは軽度認知症であって、
原因としてアルツハイマー病が疑われる
3.ネカネマブ投与のための検査
【必要な検査】
・MRI
・脳脊髄液検査またはPET検査
4.投与対象と判定
5.投与(初回投与から6か月間)
6.投与(6か月以降)


■対応する医療機関

1.2.6.…弘前愛成会病院


3.4.5.…弘前大学医学部附属病院脳神経内科

 

※ドナネマブの投与は、現在準備中です。