2008年4月のあいさつ

img002新しい年度を迎えて

院長 田﨑 博一(たさき ひろいち)

 新しい年度が始まりました。定年退職等で何人かのスタッフが病院を去られ、学校を修了した若い人たちを含めて新たなスタッフを迎えました。 私も気持ちを引き締めているところです。 病院の理念を実現するために、利用者一人一人の思いに耳を傾け、質の高い医療福祉サービスを提供できるように職員全員が研鑽、努力を重ねていきたいと考えています。
 新年度にあたり、いわゆる事業計画というものを作成しました。 いくつかの柱があります。「外来診療と急性期入院医療の機能強化」、「地域生活支援」、「入院療養環境の整備」、「病院運営の透明化と効率化」、「職員の資質向上」、「学生教育」といったところです(硬い用語ですみません)。
 外来は病院の窓口、玄関です。訪れる方を暖かくお迎えし、かつ質の高い医療を提供することを目指します。 当院は青森県で唯一、急性期治療病棟の認可を受けている精神科病院です。 その機能を高め、いかなる病状にも対応できる態勢を整え、できるだけ短期間での回復、退院を図ります。 入院療養環境とはいわゆるアメニティです。 安心して療養に専念できるよう、たとえばトイレをウォッシュレットに改修するなどアメニティ改善のための整備を行います。
 当院には看護師、作業療法士、精神保健福祉士などを目指して学業に励むたくさんの学生が実習に来ており、これからの医療を担う若い世代の教育にも力を注いでいます。
 最近、「社会はどうなってしまうのだろうか」と不安を抱かざるを得ないような事件が続いています。 便利さや経済的な豊かさと引き替えに私たちが失ってしまった人と人との絆や暖かさ。 誰もがこころ安らかに生活できる社会を取り戻すためにどうしたらよいのか。 難しい課題ですが、私たちも医療という営みを行いながら、考え、情報を発信していきたいと思います。(2008年4月)