2008年8月のあいさつ
地域がHospitalに
院長 田崎 博一(たさき ひろいち)
北京オリンピックが終わり、季節はいつの間にか秋になっていました。
病院施設整備として今春、一部の病棟で未整備だったエアコンを全病棟全室に整備しました。それもあってか、入院されている方々の多くは体調を崩すことなくこの夏を乗り切りました(例年よりも涼しい夏だったのも事実ですが)。
先日(8月20日)、「夏祭り」ということで病院玄関前に焼き鳥、焼きそば、たこ焼きなどの屋台を並べ、患者さん、職員、それにたくさんの地域の方々にも立ち寄っていただき、楽しい時間を持つことができました。NPO法人「八幡の邑」からは“採りたて安全野菜”販売の出店があり、あっという間に完売になりました。病院と地域の垣根をなくし、学校や保育園のように地域の中に精神科病院が自然に存在しているような雰囲気ができればと思います。
9月1日、弘前市原ヶ平に精神障害者グループホーム「陽だまり」が産声を上げます。NPO法人「八幡の邑」が運営します。当院関連としては初めての「住まいの場」を提供する事業です。この事業を理解、応援していただいた原ヶ平の皆さまに心からお礼申し上げます。
Hopitalの語源は「おもてなし」です。人は誰でも年をとり、あるいは病を得ます。地域全体がHospitalとして高齢者や病気の人を穏やかに温かく支えていける文化がこの津軽の地に育むことを願っています。(2008年8月)
2008年4月のあいさつ
新しい年度を迎えて
院長 田﨑 博一(たさき ひろいち)
新しい年度が始まりました。定年退職等で何人かのスタッフが病院を去られ、学校を修了した若い人たちを含めて新たなスタッフを迎えました。 私も気持ちを引き締めているところです。 病院の理念を実現するために、利用者一人一人の思いに耳を傾け、質の高い医療福祉サービスを提供できるように職員全員が研鑽、努力を重ねていきたいと考えています。
新年度にあたり、いわゆる事業計画というものを作成しました。 いくつかの柱があります。「外来診療と急性期入院医療の機能強化」、「地域生活支援」、「入院療養環境の整備」、「病院運営の透明化と効率化」、「職員の資質向上」、「学生教育」といったところです(硬い用語ですみません)。
外来は病院の窓口、玄関です。訪れる方を暖かくお迎えし、かつ質の高い医療を提供することを目指します。 当院は青森県で唯一、急性期治療病棟の認可を受けている精神科病院です。 その機能を高め、いかなる病状にも対応できる態勢を整え、できるだけ短期間での回復、退院を図ります。 入院療養環境とはいわゆるアメニティです。 安心して療養に専念できるよう、たとえばトイレをウォッシュレットに改修するなどアメニティ改善のための整備を行います。
当院には看護師、作業療法士、精神保健福祉士などを目指して学業に励むたくさんの学生が実習に来ており、これからの医療を担う若い世代の教育にも力を注いでいます。
最近、「社会はどうなってしまうのだろうか」と不安を抱かざるを得ないような事件が続いています。 便利さや経済的な豊かさと引き替えに私たちが失ってしまった人と人との絆や暖かさ。 誰もがこころ安らかに生活できる社会を取り戻すためにどうしたらよいのか。 難しい課題ですが、私たちも医療という営みを行いながら、考え、情報を発信していきたいと思います。(2008年4月)
2007年10月のあいさつ
在宅生活支援センターを開設しました
院長 田﨑 博一(たさき ひろいち)
私が弘前愛成会病院に着任したのが2005年4月。2年6ヶ月が過ぎました。着任してすぐに「病院の理念と基本方針」を定めました。理念は病院が向かう進路を示します。基本方針は理念を実現するための行動目標です。この理念や基本方針を実現するために組織を構成し、さまざまな事業を展開するわけです。日々の活動を実践しながら、随時、理念や基本方針と照らして、進路を誤っていないか確認することも大切です。
当院の理念は、「利用者一人一人を尊重し、質の高い精神医療を提供する」ことです。ホームページの表紙に「自分らしい生き方」を支える医療を目指して‥‥と書いてあります。人生とは誰にでもかけがえのないもの。人生の物語は必ずしも順風満帆ではありませんが、それでも一度きりの人生です。私たちは、常にこのことを肝に銘じ、医療を提供していきたいと考えています。
本年9月、院内組織として「在宅生活支援センター」を開設しました。訪問看護、デイケア、医療福祉相談の3部門をこのセンターに集約し、「利用者の生活と自立を支援する」という基本方針実現のために包括的なサービスを展開することを目指しています。センターは当院のアウトリーチ型医療の基地となりますが、地域のさまざまな機関や施設の方々との連携、協力の要としても機能していければと願っています。
このごろ、理念として掲げたことのさらに上位に、医療という営みを超えた病院の役割があるのではないかと考えるようになりました。便利さや経済的な豊かさと引き替えに私たちが失ってしまった人々の絆や暖かさ。誰もがこころ安らかに生活できる社会を再生するために何ができるか、そんなことも考えながらよりよい病院を目指していきたいと思います。 (2007年10月)
社会不安障害について
![]() | 社会不安障害(SAD:Social Anxiety Disorder)とはどんな病気ですか? | |||||||||||||||||
![]() | 注目を浴びる行動に不安を感じる病気を社会不安障害といいます。 大勢の前でスピーチをするのが苦手で不安を感じる、初対面の人にあいさつするのが恥ずかしい、などは日常誰もが経験することです。ところが、このような状況を恐れるあまり、その状況を避けようとして学校や会社に行けないほどである、など日常生活に支障をきたすようになると、これは病的な状態です。
これは、M.I.N.I (the Mini-International Neuropsychiatric Interview)の問診票を改変したものです。
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![]() | どんな症状があらわれますか? | |||||||||||||||||
![]() | 恐怖や不安により身体にさまざまな症状があらわれます。
社会不安障害(SAD)を発症している人は、あらゆる社交的場面や「人前で話す」「電話に出る」「注目を浴びる」などの状況で常に強い不安を感じています。多くの人は、そのような状況でも時間とともに慣れ、不安感や恐怖感は徐々に薄れていくものですが、SADの患者さんはそうではありません。「他人は自分を見て笑っているかも」、そんな不安を強く感じ続けてしまいます。
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![]() | 「内気」とか「恥ずかしがり」といった性格の問題ではないのですか? | |||||||||||||||||
![]() | 社会不安障害は性格の問題ではなく、精神療法や薬物療法によって症状が改善することがある心の病です。ちょっと恥ずかしいと思う場面でも、多くの人は徐々に慣れてきて平常心で振る舞えるようになりますが、社会不安障害の人は、恥ずかしいと感じる場面では常に羞恥心や笑い者にされるのではという不安感を覚え、そうした場面に遭遇することへの恐怖心を抱えています。
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![]() | 困っている方はたくさんいるように思いますが‥‥ | |||||||||||||||||
![]() | 思春期前から成人早期にかけて発症することが多いこの病気は、慢性的になり、人前に出ることを恐れるようになると、「うつ病」等のさらなる精神疾患の引き金となることもあります。
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![]() | どうすれば治りますか? | |||||||||||||||||
![]() | 社会不安障害の治療法には大きく二つ、薬を用いて治療する「薬物療法」と心理的に治療する「精神療法」があります。二つの治療法は単独で行われたり、併用して行われます。いずれの治療法も専門医と相談の上、患者さん自身が納得して積極的に治療に参加することが大切です。
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![]() | 社会不安障害に関する情報 | |||||||||||||||||
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特別障害給付金 Q&A
国民年金の任意加入期間に加入しなかったことにより障害基礎年金等を受給していない障害者の方について、福祉的措置として「特別障害給付金制度」が創設され、平成17年4月から実施されています。 | ||||||||||||||||||||||||||||||
![]() | どのような人が支給の対象になりますか? | |||||||||||||||||||||||||||||
![]() | (1)平成3年3月以前に国民年金任意加入対象であった学生
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![]() | 初診日とは何ですか? | |||||||||||||||||||||||||||||
![]() | 障害の原因となる傷病について初めて医師または歯科医師の診察を受けた日です。
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![]() | 国民年金任意加入対象であった学生とは? | |||||||||||||||||||||||||||||
![]() | 次の①又は②の昼間部在学していた学生(定時制、夜間部、通信を除く)が目安となります。
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![]() | 被用者の配偶者とは? | |||||||||||||||||||||||||||||
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![]() | 支給額はいくらですか? | |||||||||||||||||||||||||||||
![]() | 障害基礎年金1級に該当する方は月額5万円、2級に該当する方は月額4万円です。
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![]() | 請求手続きの窓口はどこですか? | |||||||||||||||||||||||||||||
![]() | お住まいの市町村役場の担当課です。
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![]() | どのような書類が必要ですか? | |||||||||||||||||||||||||||||
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![]() | 在学証明書を準備できない場合はどうしたらよいですか? | |||||||||||||||||||||||||||||
![]() | 学校に在学していたことを証明する書類(在籍(学)証明書)が、廃校により添付できない場合に限り、卒業証明書(写)、卒業証書(写)、成績通知票(写)、その他に在学していたことを明らかにすることができる書類でも申請できます。
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![]() | 65歳を過ぎてしまいました。請求できるでしょうか? | |||||||||||||||||||||||||||||
![]() | 原則として、65歳に達する日の前日までに請求していただく必要がありますが、平成17年4月1日時点で65歳を超えている方については、平成22年3月31日まで請求を行うことができます。また、平成17年4月1日以降から間もなく65歳に達する方についても、65歳を超えてから一定期間は請求を行うことができる経過措置が設けられます。
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